管理栄養士との「予防医療」で起業した医師ー公受裕樹先生

医師の起業

タウンドクター合同会社
CMO(Chief Medical Officer)
公受裕樹(おおやけゆうき)

経歴
1989年、島根県生まれ。2009年、金沢大学医薬保険学域医学類入学。2016年、医師免許取得。初期研修終了後、精神科医として勤務し、2021年タウンドクター合同会社を共同設立、CMOに就任。

 

医師が「栄養指導×予防医療」で起業ータウンドクター合同会社

ーまず始めに、事業内容について教えていただけますか?

管理栄養士さんと共に、健康診断等で見つかった生活習慣病のリスクがある方や、すでに生活習慣病と診断され病院に通っている方に対して、栄養指導を行なっております。

健康診断を受けっぱなしになっていて、形骸化している方も多いと思いますし、病院に通っている方の中にも途中で通院中断される方がいらっしゃいます。

そういった方に対して、栄養指導で生活習慣病リスクを軽減させたり、通院継続のサポートや重症化を予防する、予防医療的なアプローチのサービスを提供しています。

ー資格を持った管理栄養士の方が、指導してくれるのですか?

はい。弊社の作成したプロトコルに従って、管理栄養士の資格者が栄養指導・食事指導を行います。

食事指導と言っても、いわゆる「こういう食事を作りましょう」で終わりではありません。例えば1人暮らしで自炊をしないなら「コンビニならこういう取り合わせのものを買いましょう」というレコメンドを行います。

ーなるほど。ユーザー目線での継続しやすさも、考えられているのですね。

そうなれるよう、努力してます。

実際、今のコンビニは栄養について考えて作られている商品も多く、それらを有効活用しない手はないですよね(笑)

 

精神科医が「人のつながり」がきっかけで起業

ー医師でありながら、具体的にどうやって起業したのでしょうか?

弊社のCEOである山上と共通の知り合いがおり、その方を通じて紹介されました。

そういう意味では、関わる人を増やしておくのも大事かなと思います。多くの人と関われば関わるほど、誘われてジョインする形のチャンスは多いでしょうから。

 

医師が「栄養指導×予防医療」で起業したワケ

ー起業したきっかけは何だったのでしょうか?

会社としては弊社代表が、ダイエット目的の栄養指導を受けた時の違和感にありました。実際指導を受けていると自炊ありきのアドバイスが多かったそうです。

本当に栄養指導が必要な人は、自炊をしない(から栄養指導が必要になる事が多い)ので、ニーズのある層とマッチしていなかったんですね。

ー公受先生個人としては、いかがでしたか?

僕個人としては、精神科の薬が肥満になりやすい事がポイントでした。

精神科医として働いていて、副作用の肥満を予防する意味で、生活習慣からアプローチして栄養指導する事の必要性は、日常的に感じていました。

 

医師と起業の両立には「時間の確保と調節」が難しい

ー医師でありながら、起業するハードルは何ですか?

時間がない事です(笑)

医師として日中働いていると、日中のミーティングには参加できなかったり、重要なミーティングを夜にしてもらったり、する必要があります。

ー他に何か、医師が起業する上でのハードルはありますか?

会社の成長速度に合わせて、医師としてのキャリアにかかるウェイトを、調整して減らす必要があるのも、ハードルになると思います。

極端な事を言えば、医師としての僕は代わりがいますが、CMOとしての僕は代わりがいません。会社の方で僕のニーズが高まったら、医師としての仕事は少し減らして、会社にシフトしなければなりません。

そのウェイトも予想しにくく、常に揺れ動く可能性があります。

ー起業していて、嫌だなと思う事はありますか?

特別ありません。山上が適材適所で人員を配置してくれているので、今はストレスなく仕事ができています。

1人で起業すると、やはり自分が得意じゃない事までやらないといけないと思うので、大変だとは思いますね。

ーお忙しいとは思いますが、ご家庭とのバランスはいかがですか?

バランスは取ろうと頑張っています(笑)妻も働いていますので、家庭のことはできる範囲で行います。

例えば19時からミーティングがあるなら、19時までに子供にご飯食べさせて洗い物をやって、妻が帰宅して子供はパス、という感じです。

 

起業を目指す医師へ「思い立ったらすぐ動こう」

ー最後に、起業を目指す医師に一言お願いします。

思い立ったらすぐに動く事です。くすぶっている時間はすぐに過ぎて行きますし、時間が経つと色々なハードルが出てきます。

自分で起業するでも、チームで起業してジョインするでも良いと思います。とりあえず片足を突っ込んでおくのが良いでしょう。

タウンドクター合同会社
CMO(Chief Medical Officer)
公受裕樹(おおやけゆうき)

経歴
1989年、島根県生まれ。2009年、金沢大学医薬保険学域医学類入学。2016年、医師免許取得。初期研修終了後、精神科医として勤務し、2021年タウンドクター合同会社を共同設立、CMOに就任。

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